縫製工場ブランド開発 ファクトリー・ブランド・プロジェクト各企業が製品開発力を向上させて差別化を図るため、研修を活用して独自ブランドを企画する取り組みを行っています。 プロジェクトの目的 当会傘下の企業は、ほとんどが縫製工場です。発注元から指定されたデザインを指示通りに製造する業務が中心で、自社で企画・制作する機会がなく、独自のブランドを持っていない企業が多く存在します。 ファクトリー・ブランド・プロジェクト(FBP)は、そのような縫製工場が、独自のブランドを構築して、高い競争力を獲得することを目指す取り組みです。 プロジェクトに込めた想い 現在、アパレル市場では、新興国の低価格製品が流通の中心となっています。一方で、海外の高級ブランドでは売れ残り商品を、価格を維持するために大量に焼却処していることが問題視されています。そのようなアパレル市場の中で、かつて戦後の日本の発展に貢献し、隆盛をきわめた繊維産業を支えていた国内の縫製工場は、厳しい競争にさらされています。 日本の縫製工場は、一つ一つ丁寧に仕上げるため品質が高く、顧客の要望に柔軟に対応する技術力を持っており、製造工程の無駄を極限まで排除して地球に優しい製品を作っています。厳しい市場環境の中で、これからも、未来にわたって、事業を継続していけるよう、プロジェクトに取り組んでいます。 活動内容 ファッションデザインの専門家による指導を受けながら独自製品の開発の実践に取り組み、その一連の活動内容を録画・配信して会内で情報を学習コンテンツとして共有しています。 縫製工場の人材がファッションデザインを学び、自ら企画・発信する能力を身に付けるため、ファッションデザインを軸としたクリエーションの思考プロセス、リサーチや発展の方法を学び、工場やチーム、地域のルーツなど、工場それぞれの特色を見つけて、様々なアイディアを創出しながら製品開発を行うスキルが身に付きます。 2022年度参加企業(50音順):株式会社アーバン、有限会社内房スバルソーイング、株式会社久留米サンモード、株式会社マーヤ、サンエース株式会社、シード株式会社、株式会社スタイル、ティー・エフ・シー株式会社 北陸工場、株式会社福新ドレス2023年度参加企業(50音順):有限会社内房スバルソーイング、株式会社サンテイ、株式会社スタイル、永山産業株式会社、有限会社ファッションいずみ、有限会社ファッションしらいし 独自ブランド構築研修 理論講義や事例研究講義などの座学研修から、リサーチやアイディア発想、デベロップメントの実践研修、合同発表会での発表形式の研修という一連のプロセスを経験することで、自社でブランドを構築する力を身につけます。 プロジェクト展示会 プロジェクトの成果として作った製品は、研修参加企業が合同で出展するプロジェクト展示会で展示します。